南蔵は武豊で、代々受け継がれました製法を現在に至るまで頑固に守り、自然の味を造り続,けています。近年、醤油は脱脂加工大豆を原料として、温醸速醸法といって六ヶ月位で造られるものもあります。二年も三年もかけて熟成させるには寝かせておく場所も必要で、生産量にも限りがあり、手間も費用もかかります。コストを下げるために製造日数の短縮が考えられます。短期間で造るために無理をした部分を何でカバーするかというと、保存料や殺菌剤の添加物です。元来、味噌・醤油は菌の働きによって出来上がる保存食です。保存料など入らなくても保存性のある食べ物なのです。「常に身土不二の心を大切に現状に満足したくない、もっと良い物が造りたい。」の思いから、国産の自然海塩「海の精」を使った仕込みで。ミネラルが多く塩分濃度が低いので使用量も通常より多めになりますが、仕上がりはとてもまろやかです。もちろん国産大豆100%を使用し、完全無添加なので、詰めるビン、袋の取扱いにも細心の注意を払っております。桶の中の味噌、たまり醤油は安定していますが、桶から出して空気に触れると安定を失うので、すみやかにビン詰めし、袋詰めを行います。より安全でより自然に伝統的製品を造りたい。日本の伝統食品である味噌、たまり醤油を守っていくと南蔵五代目青木弥右衛門さんは語っています。 |